Blancanieves



『ブランカニエベス』鑑賞

グリム童話「白雪姫」にスペインの国技である闘牛を織り交ぜ、モノクロ&サイレントで描いた異色のダークファンタジー。人気闘牛士の娘カルメンは生まれてすぐに母親を亡くし、父の再婚相手で意地悪な継母に虐げらながら育つ。ある日、継母の策略で命を奪われそうになったカルメンは、「こびと闘牛士団」に助けられ、「白雪姫」という名で彼らと一緒に見世物巡業の旅に出る。やがて女闘牛士として頭角を現したカルメンは、行く先々で圧倒的な人気を得るようになるが……。スペインのアカデミー賞と称される2013年・第27回ゴヤ賞では、作品賞ほか10部門を制した。

『アーティスト』*1以前から企画されていた、とわざわざコメントするくらいだから、似たような作品なんだろうなぁ、とは思ったんだけど、まさか同じサイレント構成だとは!


ただ、闘牛という現実的な場所(スペインにとって)を舞台に、『白雪姫』というファンタジーが繰り広げられる表現として、21世紀の技術でモノクロサイレントを選ぶのは、夢現の境界線上に漂う曖昧な気配が映っており、なんとも言えない妙味がる。
『アーティスト』もチャーミングな作品で好きだけど、あの表現をしたからといって、当時の雰囲気が感じられるかというと、それは別なんだよね。
モノクロでもカラッと晴れた青空が見え、そこに響き渡るフラメンコギターがまた美しい。


カルメン役のマカレナ・ガルシアが、まぁ、男前w
彼女の闘牛シーンが、期待していたよりもかなり少ないのが残念。彼女と七人の小人(六人だけど)の巡業はもうちょい長めに観たかったなぁ。
あと、彼女が記憶喪失になったのは、てっきり覚えてないふりをしてるのかと思った。


ラストは、どうなんだろうなぁ。
観客それぞれの感想があると思う。


犬少年、デブ女、シャム双生児が出てくるので、サイドショウものが好きな人にもオススメ。