The Island President



『南の島の大統領 沈みゆくモルディブ』鑑賞

世界有数のリゾート地でありながら、現在水没の危機に直面しているインド洋の島国モルディブ。同国では2008年、数十年に渡る独裁政治に終止符が打たれ、民主主義政権が誕生した。若きモハメド・ナシード大統領は就任後すぐ、緊急課題である水没危機を世界に向けて訴えはじめる。サンゴ礁に囲まれた美しい島々を背景に、祖国を守るため立ちあがった男の奮闘を追ったドキュメンタリー。イギリスの人気ロックバンド、レディオヘッドが音楽を担当。第25回東京国際映画祭「natural TIFF」部門で上映された。

予備知識ナシで観に行ったんだけど、これがなかなかアタリ。


水没の危機にあるモルディブの危機を訴えるため、若き大統領が奔走する姿を追ったドキュメンタリーなんだけど、個人的には前半がかなりの衝撃。
漠然と南のリゾート地としか認識してなかったんだけど、数十年も独裁政権だったのね。反対派には容赦無い弾圧。体に蜜塗ってアリに食わせるとか。どうして、国は違えど、独裁者は同じような形になるんだろうね?


しかしながら、若きナシード大統領が就任し、民主政権が誕生。
彼は政争などよりも、モルディブ自体が水没の危機にあることを知り、文字通り国の守るために精力的に活動していく。
このナシード大統領が非常に魅力ある人物で、行動力があると同時に冷静でユーモアもあり、大国にも臆さず、英語ペラペラなんで、交渉も次々とこなしていく。周りのスタッフや閣僚も、彼の力になりたい、というのがよく分かるんだよね。どこかの政治家もこの半分でも……


失敗に終わると見えたCOP15もなんとか合意にたどり着き、拍手〜と思いきや、その後のクーデターで失脚って……そんなことしてると、ホントに沈んじゃうんじゃない?