VICTORIAN GHOST STORIES

ヴィクトリア朝幽霊物語(短篇集)

ヴィクトリア朝幽霊物語(短篇集)

・「約束を守った花婿」……イーディス・ネズビット
・「殺人裁判」……チャールズ・ディケンズ
・「窓をたたく音」……ダイナ・マロック
・「鉄道員の復讐」……アミーリア・エドワーズ
・「牧師の告白」……ウィルキー・コリンズ
・「オンジエ通りの怪」……シェリダン・レ・ファニュ
・「婆やの話」……エリザベス・ギャスケル
・「クライトン館の秘密」……メアリ・ブラッドン

全然知らない出版社だし、なんだか自費出版っぽい作りだなぁ……と、あまり期待してなかったんだけど、初訳ばかりだし、学校の教材で扱った作品から選んだという性質もあるのか、解説や注釈が非常に充実している。
この頃の怪奇アンソロジーを手にしたことがあるならば、見覚えのある作者の名前が並んでいるけど、未訳は山のように控えているんだなぁ、と実感。


お気入りは、「窓をたたく音」。
怪奇現象は題名通りの音だけだし、フィクション的盛り上がりもあまりないんだけど、それだけに自分も体験しそうなリアリティがあり、薄気味悪い。
あとは、「殺人裁判」「婆やの話」あたりが印象的かな。