MIDNIGHT BLUE

予期せぬ結末1 ミッドナイトブルー (扶桑社ミステリー)

予期せぬ結末1 ミッドナイトブルー (扶桑社ミステリー)

意想外の設定と冴え渡るラストのひねり。稀代のアンソロジスト井上雅彦が贈る、海外異色作家短篇シリーズ、ついに始動! 第一巻では、異才ジョン・コリアの傑作集をお届けする。皮肉な笑いと綺想あふれる作風で知られる名手の短篇から、未訳作と個人集未収録作を中心にセレクト。犯罪者に待ち受ける意外な陥穿を描く表題作ほか、美食ミステリーのパロディ作「完全犯罪」、天使と悪魔が恋の駆け引きを繰りひろげる「恋人たちの夜」など、犯罪と恋愛をめぐる珠玉の16篇を収録!


収録作品
・「またのお越しを」The Chaser
・「ミッドナイト・ブルー」Midnight Blue
・「黒い犬」A Dog’s a Dog
・「不信」Insincerity
・「よからぬ閃き」Think No Evil
・「大いなる可能性」Great Possibilities
・「つい先ほど、すぐそばで」Not Far Away, Not Long Ago
・「完全犯罪」A Matter of Taste
・「ボタンの謎」Gables Mystery
・「メアリー」Mary
・「眠れる美女」Sleeping Beauty
・「多言無用」A Word to the Wise
・「蛙のプリンス」The Frog Prince
・「木鼠の目は輝く」Squirrels Have Bright Eyes
・「恋人たちの夜」Hell Hath No Fury
・「夜、青春、パリそして月」Night, Youth, Paris and the Moon

扶桑社ミステリー版〈異色作家短篇集〉ということで、かなり楽しみにしてたんだけど、その第一弾がジョン・コリアで、次がボーモント。ブロック、マシスンも予定されてるみたいなんだけど、正直期待ハズレ……
いや、作品がつまらないわけではなく、むしろジョン・コリアが上手いのは当たり前だし、ボーモントも好きだけど、あまりに、普通に〈異色作家短篇集〉のラインナップなんだもんなぁ。
編集方針が『トワイライトゾーン』『ヒッチコック劇場』などの作家を編む、ということらしいので仕方ないけど、もっと最近の作家かマイナーどころが欲しかった。
かくなる上は、ロッド・サーリングの短篇集を!


それはさておき。
コリアは結末を明言せずに、それを読者の脳裏に投射する作品が多い。この短篇集でいうと、前半は真相を暗に語り、後半は皮肉にニヤリとさせられる。
既読が結構あったんだけど、コリアの作品は記憶に残りにくいんで、その点は楽しめた。「ショートショートに花束を」*1状態(笑)


お気に入りは、
・「またのお越しを」
抜群の効き目を誇る薬屋を訪れた青年。
そこでは100%毒殺できる薬などもあるが、彼がほしいのは惚れ薬で……


・「よからぬ閃き」
親友と妻が不倫してるのではないかと疑う男。
彼はヨットに仕掛けをして、彼らを事故死に見せかけようと企むが……


・「つい先ほど、すぐそばで」
二人組の男に訪問されるロジャーズ。
彼らは、ロジャーズの妻の行方を尋ねるが……


・「完全犯罪」
美食家が実行した完全犯罪。
死んだ妻のそばにはチョコレートが……


・「多言無用」
長靴をはいた猫』のような猫を作ろうと、オウムを餌に与え続ける男。
しかし、猫はいっこうに喋らない……


・「蛙のプリンス」
金のために、不細工な資産家の女性との結婚を企む男。
彼には恋人がおり、合意するが……