2013年6月号

今月の特集は、「日本作家特集&寺田克也特集」


翻訳は1本。
・「街に兵あり」……デイヴィッド・モールズ
流浪民により、惑星の主人たる女神が殺された。
軍人のイシュは、自らを改造してまで、犯人を追い続けるが……
この作者の作品は今までに2本読んでるんだけど、イマイチ、ピンとこないんだよなぁ。
それに比べると、今回は悪くはなかったかな。
遠未来とも、神話をSF的描写に置き換えたようにも見える。


と、珍しく、日本人作家にも着手。
・「11階」……小田雅久仁
合コンで知り合った女性は、幼い時から、発作を起こすと、"11階"と呼ぶ異世界が見えるらしい。
彼女と付き合い、結婚し、子供も生まれる。
回数は減るものの発作は起きていた。
はたして、"11階"とは?
優しい語り口で、その内容は、ホラーのような、幻想譚のような、そして、物悲しい背景を背負った物語。
『本にだって雄と雌があります』*1同様、暖かくも奇妙な人生が描かれており、短編とは思えない満足度を与えてくれる。


「タイム・スリップSFM」第15回
今月は、1984年6月号。


大森望の新SF観光局」第33回
トーレン・スミスのManga人生


堺三保アメリカン・ゴシップ」第43回
サイファイチャンネルのリアリティショー


「SF挿絵画家の系譜」第86回
高畠華宵の叙情


「サイバーカルチャートレンド」第42回
第三のOS


「サはサイエンスのサ」第216回
最新のロボット研究番組について。


「センス・オブ・リアリティ」は、
金子隆一は、彗星狩り
香山リカは、医療ってなんだろう


「乱視読者の小説千一夜」第28回
ブレナンの「浮遊術」


「SFのある文学誌」第18回
明治のヴェルヌ・ブーム(4)
リューとリーグとマイル


「パラフィクション論序説」お休み


「MAGAZINE REVIEW」は〈F&SF〉誌
"Close Encounters"アンディ・ダンカン
"Arc"ケン・リュウ
"Katabasis"ロバート・リード
"Breathe"スティーヴン・ポプケス
が面白そうだった。


来月の特集は、「コニー・ウィリス特集」