Dark Horse



『ダークホース リア獣エイブの恋』鑑賞

「ウェルカム・ドールハウス」「ハピネス」などで知られる鬼才トッド・ソロンズが、オタク青年の恋の行方をシニカルに描いたドラマ。父親が経営する会社で働く30代の独身男エイブは、フィギュア収集が趣味のマザコンオタク。そんなエイブが、友人の結婚式で出会った女性ミランダに一目ぼれし、猛烈なアタックを開始。念願かなって付きあうことになるが、ミランダはある重要な秘密を隠していた。不安にかられたエイブは次第に妄想に襲われ、現実との境界線を見失っていく。主人公エイブ役に、TVドラマ「LAW&ORDER」のジョーダン・ゲルバー。ヒロインのミランダ役は「ストーリーテリング」のセルマ・ブレア

『ウェルカム・ドールハウス*1のおっさん版(笑)
いや、それより酷いか。


同族嫌悪的に、主人公に全く共感できないのは同様なんだけど、『ウェルカム〜』のドーンはまだ努力がまるで報われない感があったものの、こちらのエイブは、行動も、それに付随する結果も、100%奴が悪い。しかも、キモい(笑)あれ、ストーカーだよな。
常にレシートに言及しているのは、自分は悪くない、という免罪符?


オタクダメ大人を主人公にした作品の中では、極北的な突き放し方。
バス男*2も『40歳の童貞男*3も『テッド』もファンタジーですよ(笑)


また、ヒロインもエイブと反対の存在ではなく、むしろ同族。
彼が全ての責任を他人のせいにするように、彼女は自身の幸せを他人任せにしちゃってるんだよね。
それにしても、セルマ・ブレアは『ヘルボーイ*4に続いて怪物に花嫁か。


後半の妄想シーンは、エイブ同様に観客もどこに立脚しているのか見失う。で、あの着地か〜。
個人的には、むしろ、すべてがあの同僚のおばちゃんの妄想だった、と考えたい。
エイブなどという人物は存在せず、自分だけが魅力に気づいていて、最後で自分の想いに応えてくれる年下の男性がいる、という妄想。


ebayのシーンはリアル。絶対買うのに、クリックする前に、一応悩むんだよね(笑)