鍵泥棒のメソッド

『鍵泥棒のメソッド』鑑賞



内田けんじ監督最新作

きちんと伏線も回収され、すべてが納得できる形で落ち、役者も素晴らしく、十分に面白いクライムコメディ……なんだけど、『アフタースクール』*1にあった、「よく組み立てたなぁ……」というパズル感は薄い。
目立たないだけで、凄いよく練られた脚本だとは思うんだけど、どうしても前作を期待しちゃうよね。
ただ、それを無視すれば、ちゃんと笑えて、しっかりと物語られた映画を楽しむことができるはず。


俳優陣はみんないいんだけど、主人公では広末涼子が印象的。
今までは特になんの感慨もなかったんだけど、今回改めて観ると顔つきが大人になったことに気づく。生真面目な編集長という肩書きが表情だけでわかるんだけど、同時に不思議ちゃんの気配も漂わせていて、いい役だったなぁ。
あとは、荒川良々は相変わらず非人間的な表情でステキ。


盗難防止音を聞くと、この作品がしばらく脳裏に浮かびそう。