HABEMUS PAPAM

『ローマ法王の休日』鑑賞



予告編を見た人ならば、「こんな映画だろう」という予想がつくと思う。
確かに、基本それは間違えではないんだけど、ある意味想像を絶したラストが待っている。


完全に学級委員レベルのコンクラーベ、ゲームに興じたり観光がしたい枢機卿たち、役者志望だった過去を思い出す法王、など人間臭く、同時に愛すべき存在としてカトリックとトップにいる人々を描いている。
特に、本筋には全く関係ないバレーボールは感動的。


ただ、ラストも人間臭さ、という点では普通の行為なんだけど、それを異常事態と見せてしまう、宗教というシステム。
あんなにバレーボールを楽しんでいたのに、プログラムが動き始めれば、一瞬で醒めてしまう宗教者たち。これは、「日本人は宗教に無頓着だからピンと来ない」と思ってる以上に、多くの人がこのシステムに組み込まれていることがわかる。だからこそ、ラストはポカーンなんだよね。