DRIVE

『ドライヴ』鑑賞





同名小説*1の映画化。


プロの逃がし屋が主人公のクライムアクション……だと思ってると、何か変な後味。
読んでないんで、原作との差異はわからないんだけど、カーアクションもあるし、クライムもあるし、予想外にスプラッタな殺しもあるのに、思ってたものと違うと感じるはず。


個人的には……う〜ん、宗教画?
光と影の強烈なコントラスト、キャラクターによって寒色と暖色の画面設計。生々しい描写が多いのに、どこか無機質。
主人公は台詞が少なく、名前さえ与えられていない。
一番印象的なシーンはエレベーター。
キスをするドライバーとアイリーンだが、彼の顔には影が多い、彼女は生と未来が約束されているかのように光が全面にあたっている。
しかし、その後二人は一緒には降りず、一人は地に、一人は上へと別れてしまう。
また、ドライバーは言葉少ないながらも、好人物に見えるんだけど、どこか壊れた人間なんだよね。服が血しぶきで汚れても気にせず、敵に過剰なまでの暴力を振るう時でも感情がない。彼の過去は全く語られず、数年前にフラっとやってきたというだけ。まさにマレビト。
ラストも、マレビトとして予想がつく。


主演は、ライアン・ゴズリング。『ラースと、その彼女*2、『ブルー・ヴァレンタイン』*3と見るたびに顔も印象も変わるなぁ。
ヘルボーイが人間のメイクをして出てます(笑)