THE CYBERNETIC BRAINS
- 作者: レイモンド・F.ジョーンズ,山田卓司,Raymond F. Jones,半田倹一
- 出版社/メーカー: 岩崎書店
- 発売日: 2004/10
- メディア: 単行本
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肉体は滅びても、頭脳は生き続ける世界で殺されたジョンとマーサ。すべてを機械に頼ろうとする巨大組織と戦うふたりの、サスペンス冒険物語。
読書としてのSF原体験は、小学校で借りた岩崎書店のSFこども図書館シリーズ。
中でも強烈に覚えているのが、ゴセシケ! 合成神経細胞群塊、略してゴセシケ、って素晴らしいね。前半しか略してないじゃん(笑)この四文字に、ちびっ子の好物のすべてが詰まっていると言っても過言でない、最高の言霊。
そのゴセシケが出てくるのが『合成怪物』。今も高値で取引されているけど、数年前に冒険ファンタジー名作選の『合成怪物の逆しゅう』として復刊、今も購入可能。
イラストは悪くないけど、やはり昔の版の方が無機質でよかったなぁ。
ネットだとトラウマ本として紹介されているけど、個人的にはそういう印象は皆無。ひたすら、ゴセシケを愛でていました(笑)。むしろ、『合成人間ビルケ』(『ドウエル教授の首』*1)とか『超人の島』(『オッド・ジョン』*2)の方が怖くない?
でも、ストーリーはけっこう嫌な話。というか、割と地味。
原著を知らないから断言できないけど、これがジュヴナイル用の抄訳でしょ? 多分、ハヤカワとか創元文庫で読んだら、記憶には残らなかっただろうなぁ。「ゴセシケ」は出てこなかっただろうし。
他にこのシリーズで覚えているのは『ついらくした月』*3
月が落ちてきて、太平洋が黄色い(月だから)地面で埋まって地続きになりました、おしまい、と覚えていたんだけど、再読したら、まるで希望のない暗いラストで驚いた。
こういう偽記憶ってあるよね?