The King's Speech

『英国王のスピーチ 』鑑賞


第二次大戦のヨーロッパの主人公といえばヒトラースターリンチャーチルと思い浮かぶけど、日本人にとっては全く馴染みのないジョージ6世という隠れた主人公もいたのね。
吃音に悩む彼と、言語聴覚士ライオネル・ローグの物語。
王室が舞台ということで日本人には比較的理解しやすいと思うけど、そのやんごとなき方の障害というネタは日本では出来ないよなぁ。ちなみに、エリザベス妃の生前は作品化は許さなかったとか。
ジョージ6世を演じるコリン・ファースの引き攣る口元が見事で、初めはちゃんと話せるのに、だんだん緊張が高まることによって詰まってしまう様子に、観客の肩も張ってしまう。
ピリピリした空気だけになりそうなものを、穏やかでコミカルなものにしているのがジェフリー・ラッシュ演じるライオネル・ローグの存在。変わり者だけど、信頼できる雰囲気が漂ってるんだよね。異端のプロフェッショナル萌えは必見! というかブラックジャックですよ! 演劇好きなのに大根役者ってのもいい。
作品上ではダメ兄貴にしか見えないエドワーを演じるガイ・ピアースが、偶然だろうけどチャールズ皇太子に似てんだよね(笑)
撮影や展開は地味なんだけど、2時間飽きさせられない。ローグとの信頼と友情、ラストのスピーチへとしっかり盛り上がる。


あの女の子が、のちのおばあちゃんか……(笑)