MÆND I MØRKET

児童性愛者―ペドファイル

児童性愛者―ペドファイル

『児童性愛者―ペドファイルヤコブ・ビリング〈解放出版社
ノンフィクション

ベルギーに存在する、世界で唯一、合法の「児童性愛愛好者協会」。ジャーナリストのヤコブは、そこに潜入取材することに。彼はばれないように、ペドファイルの自分を作りあげる。何人かと親しくなり、家やコレクションを見せて貰うことに成功するが、彼の精神と肉体は壊れはじめる……

自覚はないけど、もしかして、その気があるのかも? と思っている人間は読むといい。
全くもって怖気が走る。
何が気持ち悪いって、絶対的な支配力で子どもをレイプしておいて、相手も喜んでこちらを愛してくれているはず、と思い込んでいるところ。詭弁で守るのも、喜んで披露するのも、どちらも胸くそ悪い。もう、去勢されちゃえよ。
ノンフィクションだけど、読み物としてのスパイスは、ヤコブの演技が自然になっていく一方、体は反発するように嘔吐やアルコールを求めてしまう。また、彼が個人的に付き合う児童性愛者たちは性癖はともかく、人格はひじょうに真面目で人間としては好感が持てる点、一方で彼らを裏切り、被害者との約束で警察への通報とジャーナリストとしての情報源の秘匿との間に立たされる、というところ。
まぁ、妄想だけにとどめておけ。