2009年6月号
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2009/04/25
- メディア: 雑誌
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今月は、スプロール・フィクション特集V
翻訳ものは4本
・「名高きものども」……クリストファー・ロウ
人類以前の巨人族。
彼らはノアの洪水の時に、再び自分たちが支配できる時を待って地中で眠りについた。
ただ一人、見張りとして残ったティモンは、ある日兄を眼覚めさせるが……
・「蝶の国の女王」……ホリー・フィリップス
恋人の帰りを待つ小説家。
彼とは政治的な利用で、連絡がまるで取れない。
それでも執筆をつづけようとするが……
・「都市に空いた穴」……リチャード・ボウズ
9月12日。
いまだ煙は立ち上り、ツインタワーは消え去っていた。
喪失感に包まれる中、マグスは過去の大事件の幽霊を見たというが……
今月はこれがイチオシかな。
ぽっかりと空間に穴が開いた光景は、まさに常識を超えており、
その喪失感と、ある種の連帯感が、幽霊を小道具にして、あの場にいなかった者にも伝わってくる作品。
・「ローズ・エッグ」……ジェイ・レイク
破裂させることによって一瞬にして絵を付着させるアイテム、エッグ。
ストリートギャングのマーヴェルは、天才のオーティスに新型エッグを作らせ、
二人で大儲けしていくが……
これは普通にSFっぽい。ストリートを舞台にしたサイバーパンク風で、『スノウ・クラッシュ』に近いかも(未読だけど)
海外作家・編集者に向けた世代間論議のアンケートが面白い。
ルーシャス・シェパードはパンクだなぁ(笑)
ベンジャミン・ローゼンバウムはえらく真面目。短編集出してほしいんだけどなぁ。
「大森望の新SF観光局」は、お休み
「デッド・フューチャーReMix」は、オニール計画つづき
大物トンデモさんがまたもや参加。
その一方で、着々と鉄の夢化へと近づく。
「SF挿絵画家の系譜」は、佐治嘉隆
「サはサイエンスのサ」は、新しい粒子が見つかった。
「センス・オブ・リアリティ」は、
金子隆一は、ボブ・ショウとダークマター
香山リカは、情報の信用性をどこに求めるか
「MAGAZINE REVIEW」は〈F&SF〉誌
"Days of Wonder"ジェフ・ライマン
"Private Eye"テリー・ビッスン
が面白そう。
来月は「スタートレック」特集。