2009年5月号
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2009/03/25
- メディア: 雑誌
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今月は、ディッシュ&ベイリー追悼特集
本当に訃報が多かった去年。
追悼特集は寂しいですが、今月は翻訳ものが多く、読み応えがあって嬉しい。
・「邪悪の種子」……バリントン・J・ベイリー
22世紀、異星人とのファーストコンタクト。
彼は不死身ですでに百万年も生きているという。
彼は地球の生活に溶け込み、平穏に暮らすが、
不死身の秘密に囚われた外科医は、なんとしてでも彼を解剖して、それを解き明かそうとするが……
ある意味不死同士の、追いつ追われつの追跡劇。
・「神銃(ゴッド・ガン)」……バリントン・J・ベイリー
博識で、発明家の友人。
彼は神を殺す銃を発明したと言ってきた……
・「蟹は試してみなきゃいけない」……バリントン・J・ベイリー
いつも酒場にたむろして、まだ知らぬ女の子のことを語り合う蟹の青年たち。
メスと交尾できるのは、数千に2〜3匹の確率なのだが、それでも彼らは果敢にアタックする。
これは傑作! 読者賞に入るだろうなぁ。
コテコテの童貞青春もの。アメリカン・蟹・グラフティもしくはアメリカン・蟹・パイ、といった感じ(笑)
ラストはまたしんみり。
レッド・クラプは赤いシャツのリーゼントに自動脳内変換。
・「ナーダ」……トマス・M・ディッシュ
特殊学級にいるナーダという少女。
しかし、彼女は自分の知性を隠しているように見えた。
ナーダの絵の才能に気づいた教師は、彼女を美術館に連れて行くが……
割と普通のSFなんだけど、ラストのビジュアルはグロテスクだなぁ。
・「ダニーのあたらしいおともだち」……トマス・M・ディッシュ&ジョン・スラデック
両親と旅行中のダニー。
一人でふらふらしていると、緑色の少年と出会う。
二人で、自分の父親や遊びに行った場所の自慢をするが……
ラストで吹いた。
途中も、ブラックでいいなぁ。
・「ジョイスリン・シュレイジャー物語」……トマス・M・ディッシュ
もう恋はしないと思っていた映画評論家のドナルド。
しかし、ある日、延々と自主映画を撮り続けているブサイクの女の子に恋をして……
「大森望の新SF観光局」は、大学SF研
「デッド・フューチャーReMix」は、オニール計画つづき
緑の夢と鉄の夢の架け橋になったのは、宇宙トンデモさん。
さらにそこから、ミリタリーSF作家へとつながっていく。
「SF挿絵画家の系譜」は、追悼・斎籐和明
「サはサイエンスのサ」は、地球温暖化。
「センス・オブ・リアリティ」は、
金子隆一は、軌道エレベーターのトップ研究者の素顔は……
香山リカは、不景気うつ、つづき。
「MAGAZINE REVIEW」は〈アシモフ〉誌
"Truth"ロバート・リード
"Way Down East"ティム・サリバン
が面白そう。
今月の30日に、久々のSFM増刊が出るんだけど、日本人作家オンリーだとなぁ……
来月はスプロール・フィクション特集V。