THE GHOST BRIGADES

『遠すぎた星 老人と宇宙2』ジョン・スコルジー〈ハヤカワSF1668〉

3種族のエイリアンが極秘に同盟を組み、攻撃の準備を着々と進めていることを知ったコロニー防衛軍。しかも、天才科学者ブーティンが裏切り者として、彼らに協力しているらしい。その情報を得るため、クローンを作り、彼の意識を転送するが、そこに生まれたのは記憶を持たない別人。彼はジェレド・ディラックと名付けられ、ゴースト部隊の一員として戦場を向かう!

老人と宇宙(そら) (ハヤカワ文庫) [ ジョン・スコルジー ]』の続編だけど、主人公は変わって、ゴースト部隊の新兵。
じいさんたちが宇宙の戦士になると言うインパクトはないものの、SFとして普通に面白い。ラストの自分との対決もいいし。特に今回は作者のSFオタが全開だなぁ。ガメランチームとか笑ったよ。『マン・アフターマン』でこんなの出てこなかったけ?
作者は日本版の表紙を気に入っているらしいから、カイネンの最期はサービスかと思った(笑)
宇宙での人間の立場やコロニー防衛軍の情報規制など、戦場以外の様子が明らかになってきて、次巻で一応3部作は完結。楽しみ。
[rakuten:book:10004779:title]』にあった肉体と鉄の臭いが感じられないのは、バーチャル感を強く見せられた湾岸戦争以降の作品と言うことなのかと考えてみたり。