THE MARRIAGE OF STICKS

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『薪の結婚』ジョナサン・キャロル創元推理文庫Fキ-1-12〉
なんか嫌な予感がするものの、つい新刊で購入。

古書業者のミランダ。学生時代の恋人、ジェイムズが死んだことを知り、彼と商売上のつきあいがあった美術商ヒューと偶然出会い、恋に落ちるが、彼には家庭があった。それでも愛し合う二人は、ミランダが知り合った老婦人フランシス・ハッチから譲られた家で暮らすことにする。しかし、そこに越してきた途端、生まれるはずの彼女たちの子供やジェイムズの幽霊がミランダの前に姿を見せ始める……

前半は、たいした怪奇現象も起きず、ロマンスもの。しかし、後半の、現実がひび割れ、がらりとファンタジーに様変わりするのが素晴らしい……と言いたいところだけど、キャロルはどうも趣味に合わない。実際、家の中が変わっていくのは『サイレントヒル』っぽくて好みなんだけどなぁ。
あちこちに散りばめられた断片など、もうちょいで、隠れているものが見えそうな気もするけど、やはりキャロルは好きになれないと再確認で終わってしまいました。量子論SFとして読んだら面白かったかも(笑)