SUMMERS AT CASTLE AUBURN

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『オーバーン城の夏』シャロン・シン〈小学館ルルル文庫シ1−1、2〉
ルルル文庫初体験! 三十路には買いにくい表紙だなぁ(笑)

田舎の村で祖母と二人で暮らす呪い師見習いのコリーは、実は貴族の庶子で、八年前から毎年夏はオーバーン城で過ごすようになった。優しい異母姉、大好きな叔父、素敵な王子、召使の妖精たちに囲まれて幸せに過ごすが、成長するにつれ、様々な真の姿が見えてくる……

イラストさえ気にしなければ(笑)、予想外に面白い。後半はフーダニットな展開にもなるし。
[rakuten:book:11221379:title]』もそうだったけど、シャロン・シンの作品はオーソドックスなファンタジー。と言っても、源ファンタジー的な妖精譚のドライさがあって、そこが魅力的。この作品では、コリーの周りはいい人しかいないのが物足りないけど、客観的に物事が捉えられるようになるにつれ、シビアな世界が見えてくる。オーソドックスな世界観なんだけど、パワーの流れが一方向だけではないんだよね。個人的には、アリオラのことをもっとやってほしかったけど。
それにしても、やはりこのイラストは慣れない……