Our Lady of the Sauropods

「われら竜脚類の聖母」ロバート・シルヴァーバーグ〈『日本版オムニNo.11』掲載〉

復元された恐竜たちが棲んでいる惑星ダイノ。観察にやってきた女性研究者は、意見対立している上司の陰謀で宇宙船が壊されてしまう。次の船が来るまでは1ヶ月。彼女は木の実やティラノサウルスの食べ残しで飢えをしのぐ。次第に自然に溶け込むが、ある日、木から落ちて動けなくなってしまう。このまま飢え死にするのかと覚悟するが……

舞台の恐竜惑星の設定は『ジュラシック・パーク』を先取った感があって、まともな恐竜SFかと思いきや、恐竜ものとしては、かなり変わり種。恐竜は○○だったっていう感触は『さよならダイノサウルス』に近いかも。むしろ『怪獣王子』か(笑)。
“種”の目的、スペースオペラ的拡がりを感じさせるラスト、なかなか面白い短篇でした。
長篇化されてもよさそうだけど、もしかしてなってるのかしら?