DRACHENFELS

ウォーハンマーノベル ドラッケンフェルズ (HJ文庫G)

ウォーハンマーノベル ドラッケンフェルズ (HJ文庫G)

ドラッケンフェルズジャック・ヨーヴィルHOBBY JAPAN HJ文庫ジ01-01-01〉読了
以前、角川から出た『ドラッケンフェルズ』がついに復刊! さらに続巻も同時刊行!
ウォーハンマーというTRPGの世界観を描いた小説シリーズ。

オストランド選帝侯の子息、オスヴァルト公太子や吸血鬼の美少女ジュヌヴィエーヴらの手によって滅ぼされた、邪悪な大魔法使いコンスタント・ドラッケンフェルズ。それから25年後。金銭問題から投獄されていた天才劇作家デトレフのもとに、オスヴァルト自らが訪れ、その冒険を演劇化して欲しいと依頼される。かつての仲間たちも集められ、ドラッケンフェルズ城へと戻ってきたのだが……

クィーンズブレイドみたいな表紙かとガクブルしていたのですが、原著と同じで一安心(『The Vampire Genevieve』の表紙だけど)
絶望した! 漫画表紙で絶望した! というネタを用意していたのでちょっと残念(笑)
で、この表紙誰? まさかジュネたん!? 山田章博画のイメージが強いなぁ。


それはさておき。
以前読んだのが、15年前(!)なんで、内容は忘却曲線特異点の遙か向こう。
今だったら、ジャック・ヨーヴィルキム・ニューマンってことで読んだんだけど、当時はCITADEL社のメタルフィギュアを集めていたので、ウォーハンマー小説を楽しみにしていたのを覚えてる。だから、『ドラキュラ紀元 (創元推理文庫)』を読んだとき、ジュヌヴィエーヴって聞き覚えあったんだよね。
ウォーハンマー世界には、〈混沌〉という存在がいて、フリークス好きとしては〈混沌〉のモンスターは滅茶苦茶でたまらない。特にナーグルの軍勢が好きだったなぁ。種族的にはスケイヴンとかスノットリングがラヴリィ。


さて、肝心の小説は、内容的にはファンタジーというよりホラー。
ウォーハンマーを知らなければわからない、と言う要素はないと思う。ウォーハンマーは職業が沢山あるんで、やたらと職業の名前が出てくる(笑)
デビュー作に近いからなのか、キム・ニューマンにしては書き込みが少ないけど、その分、さくさく読める。その一方で、プロローグがボスキャラを倒すシーンから始まり、本編自体はその演劇というのは、ニューマンらしいお遊びかな? 普通のクエストものでないのがひねくれているけど、演劇がネタになっていることから、冒険者が跋扈するような時代ではなく、それなりに文化は安定していることがわかるようになっている。
ウォーハンマーノベル第1弾(シリーズ化するのかわかんないけど)としては、もうちょい設定がわかる作品の方がよかったような気もするけど、キム・ニューマンだから大歓迎と言う人もいるだろうし、客引きとしては正しいのかな。
レディ・メリッサ・ダクーの外伝はないの?