DEAD WITCH WALKING

『死せる魔女がゆく』キム・ハリスン〈ハヤカワFT〉読了
THE HOLLOWSシリーズ第一弾。
上下巻なんでどうしようかと思ったんだけど、『コラプシウム』以来のジャケ買い(笑)

某国の細菌兵器により世界の人口は激減。そこを埋めるようにして現れたのが、古来より伝説で語られてきた魔法使いや狼男などの異界人たち。レイチェルは魔法使いで、〈異界保安局〉の敏腕捜査官。しかし、なぜか上司に嫌われ、最近ではつまらない仕事ばかり。ついに切れたレイチェルは局を辞め、私立探偵を始めることにする。しかも、同僚の〈生ける吸血鬼〉アイヴィも一緒に辞めるという。二人で探偵業を始めようとするも、レイチェルは上司に賞金を掛けられ、殺し屋に狙われるハメに。以前から麻薬の取引に関わりがあると目されながらも証拠を全く残さない資産家のトレントを暴くことが出来れば、異界保安局から手出しされないと考え、調査を開始。一方、アイヴィは吸血の欲望を抑え込んでいるが、レイチェルは安心できない。はたして、レイチェルは無事、生き延びることが出来るのか!?

『コラプシウム』のようには偽っておりませんでした(笑)
レイチェルは赤毛貧乳ドジっ子キャラなんで、アダルトな原著のカバーよりは雰囲気あってるかも。アイヴィはイマイチ、キャラがわからん……
とカバーから感想を書いちゃったけど、〈ヴラド・タルトシュ〉の代替にはならないものの、設定も悪くないし、そこそこ面白いファンタジー探偵もの。〈ドレスデン・ファイル〉よりは好み。
ただ、レイチェル以外のキャラの秘密はほとんど残されているんで、完全にシリーズの第1話という作りが、ちょっと癪。ある程度片づけて欲しいよなぁ。それと、アイヴィがほとんど活躍しないのも残念。続きが訳されれば、取り敢えず買うかも。
まぁ、一番の見所はレイチェルが百合の貞操の危機のため、アイヴィに怯えるところと吸血鬼のエロ本(笑)。これが2巻にもあるなら絶対買い。