2007年6月号

S-Fマガジン 2007年 06月号 [雑誌]

S-Fマガジン 2007年 06月号 [雑誌]

今月は、『異色作家特集II』


翻訳作品は4本
「パリに行きたい」……ミハイル・ヴェレル
 幼い頃から、パリに憧れていた男。
 しかし、ソ連では容易に海外に行けるはずもなく、結婚し、子供も生まれ、その気持ちは薄れていた。
 定年間近のある日、ついにパリに行けることに!
 がらがらと全てが崩れていく感じが何とも。
 オススメ。
「沈黙のすみれ」……ヴァジム・シェフネル
 電車の中で出会った男に、殴らせてくれと頼まれる。
 といっても、ただ殴られたと警察に訴え、自分を拘留して欲しいという。
 妻が気が狂うほどのおしゃべりで、それから逃れたいというのだが……
 焦点がどこに定まってるか分からないんだけど、その全てが変。
 異色短編というより、変な話。
 これもオススメ。
「カルメン」……夏笳
 宇宙で何世代も語り継がれるカルメンの伝説。
 ある日、月の地下都市の学校に同じ名の少女が転校してくる。
 みんな見に来るが、姿も性格も、伝説と全くかけ離れている。
 しかし、私はなぜか彼女のことが気になり、仲良くなるが……
 これは普通にSFでした。
「秘密」……ロベルト・ロペス・モレーノ
 古代マヤ文明を研究している男。
 ある日、部屋にマヤの人間が現れる。
 彼らは滅亡を前に姿を隠したというのだ。
 果たして、彼らの秘密とは?
 読んでるうちに(というか初っ端から)煙にまかれているようで、
 さっぱりわからなかったんだけど、ラストでずっこけ。
 H2O!


「大森望のSF観光局」
星新一 1001話をつくった人』の話。
星新一ってほとんど読んでないんで、これも遠慮してたんだけど、
どこを見ても絶賛だな〜。読むか。


「デッド・フューチャーReMix」は、『ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド』


「SF挿絵画家の系譜」は、金森 達(前篇)


「サはサイエンスのサ」は、グラハム・ベルの話。


「センス・オブ・リアリティ」は、集合知性。


「MAGAZINE REVIEW」は〈F&SF〉誌
"The Christmas Witch" M・リッカート
"Kiosk"ブルース・スターリング
"How to Talk to Girls at Parties"ニール・ゲイマン
"Brain Raid"アレクサンダー・ジャブロコフ
が面白そうだった。


「SF BOOK SCENE」は、お休み