2007年5月号

S-Fマガジン 2007年 05月号 [雑誌]

S-Fマガジン 2007年 05月号 [雑誌]

今月は、『異色作家特集Ⅰ』


翻訳作品はエッセイを入れて5本
「合作」……マイクル・ビショップ
 体が一つに、頭が二つの結合双生児の手記。
 あらすじだけでなく、雰囲気も、ちょっと『ブラザーズ・オブ・ザ・ヘッド』に似てる。
「バラと手袋」……ハーヴェイ・ジェイコブス
 あらゆるガラクタに執着していたいじめられっ子。
 子供の時に彼と交換したおもちゃをもう一度手に取りたくなり、彼の元へ行く。
 そこには、巨大な倉庫で、思い出の品を取り戻したくて、下働きをしている元いじめっ子たちがいた……
 これはなかなか好き。ガラクタによって、世界を握っている感が何とも。
「認識」……J・G・バラード
 女と小人の二人だけの寂れたサーカスがやってきた。
 その檻の中には……
 よくわからなかったんだけど、思わず背後を振り向きたくなるような寒気がする作品。
「ウィリー・ワシントンの犯罪」……チャールズ・ボーモント
 無実の罪で捕まったウィリー。
 自分の無実と神を信じている彼だったが、死刑宣告される。
 しかし、3回も刑が執行されたのに機械が動かず、彼は法律によって釈放される。
 真面目な彼は仕事を探すが、人々は彼を避け……
 映画版『トワイライトゾーン』の第1話の裏返しのような印象を受けました。
「カリフォルニアの魔術師たち」……クリストファー・コンロン
 ボーモントを中心としたカリフォルニア・グループを描いたエッセイ。
 今月はこれが一番面白かったかも。
 本当にドラマチック


「大森望のSF観光局」
文学賞とSF賞


「デッド・フューチャーReMix」は、『地球最後の男』
未読なんで、映画の前に読んでおきたいと思ってるんだけど、見つからない……


「SF挿絵画家の系譜」は、真鍋博
最期の言葉は、くるな〜


「サはサイエンスのサ」は、イーガンの話。
なるほど。心理描写のことはよく言われますね(個人的には気にせず読んじゃってたけど)


「センス・オブ・リアリティ」は、脳チップ。ノヴァ博士も夢じゃなくなってきたわけ?




「TREK DADDY」丸屋九兵衛さんの新連載
スタートレックのエッセイ。


「SF BOOK SCENE」は、SF/ファンタジー長編
"Blindsight"ピーター・ワッツが面白そうだなぁ。
ヴァーナー・ヴィンジの"Rainbows End"もそそられる。


「MAGAZINE REVIEW」は〈アシモフ〉誌
"Down to the Earth Below"ウィリアム・バートン
"Saving for a Sunny Day; or, The Benefits of REincarnation"イアン・ワトスン
"A Dying Fall"クリストファー・プリースト
が面白そうだった。