OLD MAN’S WAR

『老人と宇宙(そら)』ジョン・スコルジー〈ハヤカワSF1600〉読了
21世紀版『[rakuten:book:10004779:title]』という触れ込みですが、
Blogで1章ずつ公開していた作品が、書籍化され、あれよあれよとジョン・W・キャンベル賞受賞というのも21世紀らしい作品。

9年前に妻と死別したジョン・ペリーは、75歳以上しか入れないというコロニー防衛軍に、その誕生日に入隊する。他の惑星に植民して行った人類。しかし、宇宙には無数の異星人がおり、しかも地球と友好関係のあるものはごくわずか。コロニー防衛軍は彼らと熾烈な戦争を続けているのだ。なぜ、老人しか入隊できないのか? 無事兵士となったジョンは、戦闘の才能を開花させながらも、次々に死んでいく仲間、知的生命体を虐殺していく日々に疑問を感じ始める……

老人しか入れない理由は、まぁ、読んでのお楽しみということで。その理由がユニークで、また後の展開にもうまく作用してくる。
なんというか「SF!」で、リーダビリティもよく、面白い。映像化すると、まんま『スターシップ・トゥルーパーズ [ キャスパー・ヴァン・ディーン ]』(パワードスーツ出てこないから)。そんな感じでSFヴィジョンも映えてます。
お約束の鬼教官は、『ラブロマ』の星野くん並に涙腺に来ました(笑)
最近読んだ宇宙SFの中では一番面白かった。でも、科学技術はニュー・スペオペ同様魔法レベルなのね。これは21世紀のSFではしょうがないのかな。


ネタバレ(?)反転。ところで、作り直した体って処女じゃないの? 凄い気になる(笑)


アメリカはこういう考えで戦争って言うゲームを続けているのかと思うと結構嫌な気分に。『宇宙の戦士』みたいな、ガチガチっとしたものは感じないかな。まぁ、うがって読まずに、楽しめるSFです。オススメ。
続きも早く訳されることを期待したい。