FOUR COLOURS SUFFICE

四色問題

四色問題

『四色問題』ロビン・ウィルソン〈新潮社〉読了
白地図を塗り分けるとき、何色あれば充分か?ただし、隣り合う領域同士は別の色でなければならない」という、なんなとなくあってそうだけど、誰も証明できなかった、1世紀半に亘る物語。
正直、何をやっているのか全く理解できず。
数学=数式という固定観念に凝り固まってるんでさっぱりなんだけど、これ数学なの?
内容のせいなのか、書き方のせいなのか、『フェルマーの最終定理 (新潮文庫)』みたいな感動がなかったなぁ。
「数学史上、最も有名な間違った証明」の理由は数章先とか、かなり先を読みたくなる構成にはなってるんだけどね。
数学系読み物だと、相変わらず『フェルマーの最終定理』と『暗号化 プライバシーを救った反乱者たち』が双璧。


もしかしたら、本のジャンルの中で、ポピュラーサイエンス系読み物が一番好きかも(あまりよんでないけど)
上に書いたとおり、数式完全に飛ばし読み。
何が楽しみかといいますと、学者のしびれるエピソードが目的。
この本で気に入ったのは、配置を見ただけで可約かどうか少なくとも80%の精度で言い当てたヘーシュ。
それと、「四色問題が解けないのは三流数学者が挑戦したからだ」と言い、数週間後、「天は私の尊大さに腹を立てられたようだ」と敗北宣言したミンコフスキーかな。


個人的に、異世界ファンタジーものに一番近いノンフィクションは数学者の話だと思うんだよね。
やってることは、まったく呪文を探す魔法使い。
ファンタジー書こうと思ってる人には彼らのエピソードだけでも読んでもらいたいなぁ。
放浪の天才数学者エルデシュ』なんかオススメ。