THE THIRD LEVEL

レベル3 (異色作家短篇集)

『レベル３』ジャック・フィニイ〈早川書房異色作家短篇集13〉読了
旧版で持っていたけど買ってしまいました。どうせ読んでなかったし（笑）

収録作品
・「レベル3」The Third Level
・「おかしな隣人」Such Interesting Neighbors
・「こわい」I'm Scared
・「失踪人名簿」Of Missing Persons
・「雲のなかにいるもの」Something in a Cloud
・「潮時」There Is a Tide...
・「ニュースの蔭に」Behind the News
・「世界最初のパイロット」Quit Zoomin' Those Hands Through the Air
・「青春一滴」A Dash of Spring
・「第二のチャンス」Second Chance
・「死人のポケットの中には」Contents of the Dead Man's Pockets

『ふりだしに戻る』とか「愛の手紙」とか、ジッャク・フィニイのノスタルジーは割と好きなんだけど、こうも、今が嫌、ここでないどこかに行きたい、という作品を続けて読むとイライラしてくる（笑）


そんな中で気に入ったのは、
『電車男』のご先祖様のような「雲のなかにいるもの」と「青春一滴」。両方とも恋愛妄想タイプでかなり好み（笑）。特に「青春一滴」はこの系統の傑作（だと思う）
それと、小さな歴史改変もの「第二のチャンス」。これも『ふりだしに戻る』型のタイムトリップものなんだけど、前向きでいいです。


蛇足感想ですが……「愛の手紙」のときも思ったんだけど、岡崎二郎さんはフィニイ好きなのかなぁ。少なくとも読んでるはず。「こわい」に未来の写真が出てくる。でも、『アフター０』の方が読後感が爽やか。