隣のシンギュラリティ

最近のスペオペは、シンギュラリティ以降が前提になっている作品が多い。
このシンギュラリティとは特異点のこと。
ヴァーナー・ヴィンジによれば、近い将来(21世紀中だっけ?)に科学は特異点を突破し、今までの科学とは根本的に違うテクノロジーが生まれ、それはなおも加速を続ける。
特異点以前・以降では、ベースが全く異なるため、お互い理解できない。
……みたいなことを言っています。


で、ここまで前振り。


個人的には、ただいまシンギュラリティを通過中という感じ。
今現在、パソコンとネット環境が当たり前になった世界が、いったいいつから始まったのか、わかんないんだよねぇ。
10年前の自分に、「パソコンでLEGOの絵を描くのが趣味になって、パソコンを通じて、本を買ったり、知り合いが劇的に増える」と言っても絶対に信じないはず。たぶん宇宙旅行の方が信じるだろうな(笑)
もちろん、昔からパソコンもパソコン通信もあったのは知ってるけど、あくまでそれは自分に絶対関係のない他人事。実際、周りでパソコンやってる人間はほとんどいなかったし。
そう。10年前は、パソコンはやるもので、趣味だったんだよね。


で、現在。
パソコンもネットも、趣味ではなく、当たり前(個人的にはTVや電話以上)の存在。
今もこうやってパソコンで文章書いて、ネットで貼りつけてるわけだし。
10年前から今の生活は絶対想像できないし、
今から10年前の、ネットのない生活はもはや靄がかかってる。


劇的に変わっているにもかかわらず、それを自然に順応している自分が凄く異様。
ある日突然空からパソコン・ウイルス(笑)が撒かれたわけでもないのに、
気づいたらみんなやってて、今やなしには社会が成り立たない。すっかりチバシティな社会。
で、値段もスピード加速度的に改良されている。
いったい、何がきっかけでこうなったの?
客観的に見たら、小シンギュラリティを突破してると思うんだよなぁ。


決してアイデンティティの崩壊が起きるようなことはないんだけど、なんか変な感じ。
上手く言えないんだけど、なんだろうな。
実際の世代が交代する数倍の速さで、通信の世代交代がどんどん進み、
それを体感し、順応しているのが変なのかな。今のスピードなら、もう一世代くらいは順応できるかな? 脳内インプラントとかは無理そう(笑)
いや、普段は全く変じゃないんだけど、いざ考えるとかなり変。
パソコンなんて全く興味がないと思っていたはずなのに、今ここでモニターを見ている人は大勢いるはず。
自分の生活が激変している感覚がないのに、実際激変してるって、やっぱおかしいよな(笑)


オチはありません。
駄文失礼。