MEMORY
- 作者: ロイス・マクマスター・ビジョルド,小木曽絢子
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 2006/07/27
- メディア: 文庫
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- 作者: ロイス・マクマスター・ビジョルド,小木曽絢子
- 出版社/メーカー: 東京創元社
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SFでは、唯一、毎回楽しみにしているシリーズもの。
発売日が延びるのは馴れたけど、
まさか、発表されてから1年も待つことになるとは思っておりませんでした。
しかも、外伝挟んでるからマイルズは4年ぶり。
表紙の絵がつながらないのが、なんかつまらない……(笑)
敵の砲弾の直撃を受けたが、無事低温蘇生したマイルズ。
しかし、その後遺症のため、作戦中に危うく救出すべき人質を殺しかけてしまう。
それが原因で、イリヤンから、機密保安庁の医療退役を言い渡される。
もう傭兵艦隊も率いることはできない。絶望の日々を送るマイルズ。
一人で邸に籠もっていたが、イリヤンがおかしくなったという話を耳にする。
彼の記憶チップに異常が現れ、30年間の記憶がフラッシュバックしている状態らしい。
元上司であり、さらには幼い頃から面倒をみてきてくれた彼の様子を知ろうとするが、
機密保安庁は何も教えてくれない。
そこでマイルズは、皇帝の代理人としての聴聞卿の地位を一時的に手に入れる。
はたして、イリヤンのチップは自然劣化なのか、それとも何らかの攻撃なのか?
調査を始めたマイルズだが、保管庫に、彼が入室したはずのない記録を見つける!
待ってた甲斐がありました。やはり面白い。
帯に、シリーズ最大の転換点! とあるけどまさにその通りで、
マイルズは軍をクビになり、さらにネイスミスの身分も失ってしまう。
彼だけでなく、グレゴールやイリヤンも、人生の大きな転機を迎える。
イワンだけは相変わらずで一安心(笑)
イリヤンは普通にいいおじさんになっちゃって、ちょっとショック。
今回は傭兵隊を指揮することはないけれど、
頭脳を高速回転させ、人々に指示を出し、その中で皮肉やユーモアも忘れないマイルズの姿は非常に魅力的。
新たな身分を手に入れた彼は、SFミステリタッチの今作によく合っている。
やはり、のんびり腰を据えているマイルズは似合わない。
冒頭から本来の自分を考え続けるマイルズは、ラストで答えを出す。
『戦士志願』のときから大人になった彼だけど、その決意は少しさびしい。
早くつづきを読みたいけど、また何年も待たされるんだろうなぁ。
キャラクターを忘れちゃう。
アラールっていつ隠居したんだっけ?
でも、来年は、ファンタジー・シリーズが翻訳されるそうです。
『スピリット・リング (創元推理文庫)』はあんまり面白くなかったからなぁ。
ところで、何年か前のSFマガジンで、マイルズの結婚の短篇がある、みたいなことを読んだんだけど、
誰と結婚するんだろ? まさか、タウラ?(笑)
他の方の感想
http://d.hatena.ne.jp/AllStarMoves/20060804/p2
http://d.hatena.ne.jp/tot-main/20060804
http://d.hatena.ne.jp/kanan_nacanan/20060731/1154316857
http://d.hatena.ne.jp/tema/20060730#1154254517