RETURN OF THE WOLFMAN

狼男の逆襲 (扶桑社ミステリー)

狼男の逆襲 (扶桑社ミステリー)

『狼男の逆襲』ジェフ・ロヴィン〈扶桑社ミステリー ロ10-1〉読了
現代に復活した三大モンスターが引き起こす、血みどろの惨劇と三つ巴の死闘! 
何十年前の映画のキャプション!? 
と思ったら、6月の新刊だったので、思わず着手。
訳は友成純一

1948年、フロリダの孤島にそそり立つモーネイ城にて、狼男とドラキュラが死闘を繰り広げていた。
しかし、ドラキュラを取り逃がした狼男は、これ以上生き続けることは出来ないと、
銀で心臓を貫き、自分の死体を人目に付かないように封印させる。
50年後、大叔母の遺産を相続するために、キャロラインは城にやってくる。
調査のため、地下洞窟に続く壁を崩すと、そこには……!

決して古臭さはなく、ヴィンテージともまた違う、古びを醸し出されている作品。
ドラキュラ、狼男、フランケンって時点で、勝負は決まってるでしょう(いろんな意味で)。
現代の作品なんだから、もっとスプラッタに、とか、フランケンが電磁波でパワーアップ、とか、やってほしいけど、これは、ユニバーサル映画まんまの雰囲気がいいんだろうなぁ。
収拾されていない伏線もちょろちょろあるんだけど、そんなことは気にせず、スナックでも食べながら、気楽に読むのがいいでしょう。
論じることも思いつかないし(笑)


こういうのを出すから、扶桑社は侮れん!
この前も狼女ものを出したけど、レスタトの次はライカンスロープか!?


フランケンの「……トモダチ?」は、改めて真面目に見ると笑っちゃうね。


ラストはお約束で、何かを予感させる幕引き。
続きはあるのか?


妖怪や怪物ではなく、モンスターにハァハァしてしまう人にオススメ。