ОТЕЛЬ〈У ПОГИБШЕГО АЛЬПИНИСТА〉

『幽霊殺人』ストルガツキー兄弟〈ハヤカワ・SF・シリーズ3316〉読了

休暇を取り、雪深いホテルにやって来た警察監督官グレブスキー
前年に亡くなった登山家にちなんで〈山の遭難者〉という悪趣味な名前もさることながら、
他の宿泊客も風変わりな人物ばかり。
そんな中、客の一人、オラフが首を真後ろにねじられて死んでいるのが見つかる。
部屋は密室、外の雪にも足跡はない。
さらに弁護士のヒンクスが縛られた姿で見つかる。
彼は自分に襲われたという……
雪崩が起き、外部から孤立し、事態は複雑になるばかり。
犯人は登山家の幽霊なのか、それとも……

以前、ヘレン・マクロイの『歌うダイアモンド』*1を読んで、「これならUFOが犯人の方が説得力あるよ!」と思って以来、どうも不可能犯罪ものは好きになれない。
しかし! この作品は個人的にかなり満足できました。
キャラクターが揃いも揃って頭悪いと言うか、突飛なんだけど。
いちおうミステリなんであまり書けないけど、『赤い右手』*2よりは納得できる(はず)
『宇宙から来たツタンカーメン』(())っぽいかも(笑)
SF者とミステリ者で感想がかなり違う気がする作品。
でも、これ、HPBで出した方が面白かったんじゃないの?