LE JARDIN DE KANASHIMA

『カナシマ博士の月の庭園』ピエール・ブール〈二見書房〉読了
ネットで調べても、オチが伝聞の情報で何種類か出てきたので、実際に読んでみた。

二次大戦中、V2号ロケットを開発していた、ロケットの天才シュテルン博士は、
戦後アメリカに渡り、研究を続けるが、
世界に先駆け、宇宙一番乗りをしたのはソビエトのスプトーニクだった。
しかも、それを作ったのは、戦中に研究所で出会ったバーチコフだと知る。
同じく、日本のカナシマ博士もロケットを研究しているという。
70年代に入り、米ソは月への有人探査船を同時に完成させ、
秒読みが開始されたとき、驚くべきニュースが入る。
月への一番乗りは、日本のカナシマ博士だというのだ!
一番遅れていた日本が、はたしてどうやって!?

直接的表現はないんだけど、日本人としては、なんかいい気分のしない小説。
欧米を追って、同じようなことをしているのに、
その根底では全く理解できない民族、というような感じで描かれている。


『戦場にかける橋』がプールの実体験をモデルにしていて、
『カナシマ博士の月の庭園』の日本人の描写を見ると、
猿の惑星』の猿は、まぁ、やはり日本人なんでしょうなぁ。