立喰師列伝

立喰師列伝』鑑賞
押井守監督の最新作。

立喰師と呼ばれる、無銭飲食のプロ。
月見の銀二、ケツネコロッケのお銀、中辛のサブ、といった、
昭和の歴史の闇に消えていった、アウトローたちの物語。

歴史の闇に潜む異形の者、ってだけで丼飯いけますな。
偽史、虚構の民俗学ものとして、雰囲気はよくできている。
もっと、正史(メインストリーム)とポップカルチャー・都市伝説(サブカルチャー)のボーダーを曖昧にして欲しかった気もするけど。
山窩、流民、マレビト、という単語に興奮を禁じ得ない貴方は、楽しめるかもしれない。


というわけで、個人的にはなかなかヒットなんだけど、
これは見る人を選ぶ作品だよなぁ。
オタ臭いのは当然として、
初っ端から、押井節の長広舌とを延々と聞いているだけの映画。
英伝の歴史番組の回を2時間見てる感じが近いかも。
合わないと、本当に苦痛だと思う。


実写パタパタアニメの質感自体は面白かったんで、
これはこれで、メインで見たいかな。


見に行かれる方は、いろいろ覚悟していってください。