THE COLLAPSIUM
- 作者: ウィルマッカーシイ,Wil McCarthy,嶋田洋一
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2006/03
- メディア: 文庫
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新刊で買う予定はなかったんだけど、
表紙のインパクトに、気づいたらレジに並んでました。
ツインテールに、ピンクの帯ですよっ! でも青背。
ブラックホールの結晶化、不死、人体さえも転送できるファクス、あらゆる物質を生み出すことが可能な素材……が現実になっている遠未来。
超光速伝導物質コラプシウムの、天才発明家ブルーノ・デ・トワジは、
カイパーベルトにミニ惑星を作り、一人隠遁して研究を続けていた。
そんなある日、ソル女王国の統治者タムラ女王が彼の元を訪れる。
実はブルーノは、女王の元恋人だったのだ。
タムラは太陽系崩壊の危機が迫っているから、手を貸して欲しいと頼みに来たのだ。
はたして、ブルーノは事態を解決できるのか?
人は見かけで判断しちゃいけないと言いますが、本もそうですな(?)
出てくるSFガジェットの説明は全てハードSFで全く理解できず。
コラプシウムがどういうものなのか、さっぱりわからん。
その反面、ストーリーはラノベっぽいと言うか、昔のスペオペのノリかも。
超スーパーエネルギー! みたいな感じ。
けっこう面白かったです。
ただ、3部構成のうち、2部まではよかったんだけど、
どうも3部に入ってから飽きてくる。なんか繰り返しなんだよなぁ。
3部のマッディはいいんだけど。
物議を醸している(笑)表紙の女の子は、
無論ブルーノではなく、タムラ王女でもなく、2部に出てくる脇役です。ただ、その設定はかなり立っていて、これでおしまいはもったいない。
キャラ萌え小説なら、あと数冊は書けそう。ツンデレだし(違う)
というわけで、表紙の印象ほど変なSFじゃありませんでした。
でも、長い。2部構成で、もうちょい短い方がよかったかな。
それにしても、ハヤカワ、宇宙SFばっか出るな*1。
*1:5月には『火星縦断』