LIBRARY

図書館の興亡―古代アレクサンドリアから現代まで

図書館の興亡―古代アレクサンドリアから現代まで

『図書館の興亡』マシュー・バトルズ(草思社)読了


ワイドナー図書館で司書をしていた著者による、図書館の過去〜未来の記述。
アレキサンドリア図書館やバチカン図書館なんかの話は、まさにファンタジーで好きなんだけど、
現代史のナチによる図書館破壊、焚書は読んでて非常にしんどい。
20世紀はこれと文革くらいかと思ってたら、
中国によるチベット侵攻セルビアでも行われていて、何万もの稀覯本が灰燼に帰した。
なんと悲惨なこと。
また、現代の電子化も、本の破壊という点では同じ様なもの。
ネットとかでマンガの画像を大量に集める輩は、本が好きなわけじゃないんだろうなぁ。


その一方で、未来を起点に考えると、現在の電子BOOKやCD化は、いわば揺籃本であり、
未来の司書は決して無味乾燥ではなく、楽しく電子BOOKの目録化をするはずだ、
と言うのが、なるほどと頷いてしまった。


この手の本には必ず『バベルの図書館』が出てくんだけど、読んでないんだよなぁ。