THE OXOXOCO BOTTLE and Other Stories

壜の中の手記 晶文社ミステリ

壜の中の手記 晶文社ミステリ

皆さんのお住まいの場所では、昨日震度15の地震はあったでしょうか?
「そんなバカな話が」と言いたくなるような話がここには沢山あります……


『壜の中の手記』ジェラルド・カーシュ晶文社)読了。


奇想短篇小説の名手、カーシュの短編集。無数の短篇を残しているものの、邦訳書はたったの2冊。
しかも両方とも入手困難。
しかし、去年、ついに3冊目が発刊された。


カーシュの小説は、一言で言うと、驚くとか恐いというのとは違う、薄気味悪い話。
カーシュ自身が聞き手、と言う体裁のものも少なくなくて、昔ながらの怪談やほら話の系譜なのかな。


個人的に気に入ったのは、
密林の奥深くで信じられないもののの残骸と、不気味な軟体生物に出会う『骨のない人間』
18世紀に、漁師が釣り上げた、全身に不気味な模様のある、人間にそっくりな怪物の悲しい正体とは?『ブライトンの怪物』
インチキ古物商の法螺なのかホラーなのか判然としない呪いの指輪をめぐる『破滅の種子』
辺りかな。
他のもみんな面白かった。