THE MUSIC OF THE SPHERES

天球の調べ

天球の調べ

『天球の調べ』エリザベス・レッドファーン(新潮社)読了。


題名も、あらすじも、紹介文もそそられたので買ったんだけど、期待はずれ。
『このミステリが凄い!』にもランクインしてたけど、個人的にはイマイチ。
『詩神たちの館』を買えばよかった。


娼婦殺し、天文学、暗号解読……なんて紹介されると、
もっと博覧強記的にひたすら書き込んでくれている歴史ミステリだと思っていたんだけど、普通の陰謀物でしたわ。
しかも、なんか全部中途半端なんだよね。詰め込みすぎで尻切れトンボ、て感じでもない。
陰謀もなんだか……だし。陰謀ももっと誇大妄想っぽくないと面白くないな。歴史を重視しているからかも知れないけど。
暗号を解読するところは面白かったけどね。


注意して見てると歴史ミステリはけっこう出ているのがわかったけど、当たりはずれがある。
フーコーの振り子』とか『時の娘』とか『8』みたいのが読みたいんだけどね。
最近のだと『メディチ家の短剣』がちと読みたい。
来年こそは『薔薇の名前』に挑戦!