THE BAYPSALM BOOK MURDER

殺人詩篇 (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 100‐1))

殺人詩篇 (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 100‐1))

『殺人詩篇』ウィル・ハリス(ハヤカワHM)読了。

老司書が稀覯本ベイ版詩篇を手にした死体となって発見される。門外不出は彼が一番知っているはずだ。親友で、教授のクリフは、彼がベイ版詩篇を贋作ではないかと疑ったのではないかと考え調査を始める。しかし、そこには政治に絡む陰謀が……

と言った具合。
なかなか面白かった。ちょっとライトだけど、それだけに、娯楽映画のようにスピード感をもって読むことができる。


キャラクターもいいけど、敵役の方がちょっと掘り下げが足りないかな。司書の一人が日本人なんだけど、ちょい役ではなく、けっこう重要な役。空手が得意らしいけど、最後にやってたの関節技だったよな(笑)


海外のミステリは稀覯本をネタにしてるのが多いし、『古書店めぐりは夫婦で』を読んでも分かるけど、日本と向うじゃ古本の位置がなんか違うんだよね。
軽めと書いたけど、古書の蘊蓄とか、フォントの話とか、その手の人種には楽しめること間違いなし。


未読の方はオススメ。