THE MAGICIANS OF CAPRONA

『トニーノの歌う魔法』ダイアナ・ウィン・ジョーンズ徳間書店)読了。
クレストマンシーの4冊目。

イタリアが舞台。いがみ合っている呪文作りの名門両家の魔法の力が弱まっている。クレストマンシーの忠告にも耳を貸さず、国はは戦雲が立ちこめつつある。さらに、両家の子供、トニーノとアンジェリカが何者かに誘拐され……

魔法使いではなく、魔術師一家が主人公。
作中ではこの両者区別されていて、魔法使いは能力、魔術師は技術で魔法を使う、という感じになっている。
この作品では、魔法を唱えるのではなく、歌うことによって発動する。
もうひとりの主人公、アンジェリカは非常に音程が狂うため、魔法が見当はずれの方に効いてしまうのだ。
気違いじみて、暴力的なまでの子供キャラが魅力のジョーンズだけど、今回はかなりいい子。
それを補うための魔法コンプレックスなのかもしれないけど、ちょいイマイチ。
その代わりに、ちょっと頭の足らない風な大公がいい味だしてる。


これで、クレストマンシーシリーズの長編は打ち止め。
次は短編集が出る予定。そこで、今回の主人公のトニーノと前回のキャットがクロスオーバーするとか。楽しみ。