JUDGEMENT OF TEARS
- 作者: キムニューマン,Kim Newman,梶元靖子
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 2002/01
- メディア: 文庫
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面白いとかつまらないとか言う前に、とにかく凄い。相変わらず凄い……
凄い吸血鬼もの?
凄い改変歴史もの?
凄いオマージュ?
凄いパスティーシュ?
いやいや、3巻目にして、やっと気づいた。こりゃ、ギャグなんだね。
今回は時代は一気に飛んで、1950年代のイタリア。
この辺だと、もうキャラの元ネタもある程度知ってる人物になってくる。
そうなると、もういちいちの台詞や登場人物がギャグにしか見えなくなってくる。
まー、考えてみれば、1巻のときは真面目に読んでたんだけど、
2巻のリヒトホーフェンと影武者は立派に笑い所だったな。
これから読むことのためにあまり書かないけど、3巻の主人公の一人はアストンマーチンが愛車。
もう笑える。第一声が、「ボンドです。ヘイミッシュ・ボンド」もう、キムったら。
書いてて楽しかったんだろうなー。この後にもくだらない台詞が出るけどお楽しみ。
アルカードの話やら、メリン神父やら、『アルゴ探検隊』やら。好きなんだなぁ(笑)
ジュヌヴィエーヴがバチカンの図書室に行くシーンがあるんだけど、
バチカンには無数のポルノが収蔵されているってのは、なんかむこうの都市伝説みたいなものらしい。
ラストの海岸のシーンもなんか笑えるしな。
『ドラキュラ紀元』はチャールズが書いたかもしれない自伝っつーメタフィクショナルなのかな、
とも思ったけど違う?
前2冊のように大きな話じゃないから、ちょっと深みがないかな。
でも、十分楽しめる。
取り敢えず完結、という感じだけど、4巻も執筆中とか。
今度は1970年代のハリウッド。
アンディ・ウォーホールやコッポラなんかが出てくるとか。ますます笑えるんだろうな。