THE WRECKERS

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『呪われた航海』イアン・ローレンス(理論社)読了。


先日のヴェルヌがはずれだったので、今度はまともな読み応えのある小説をと、手に取った。
……けど、これはそういう意味でははずれかなー。
二段組のページをイメージしていたら、「うをっ、字がでけぇ!」こりゃ、児童書か?

父の会社の船で初めての航海に出たジョン。しかし、その船は難破してしまい、彼一人が生き残る。実は、船は難破屋たちの偽の誘導灯によって座礁させられたのだ。難破した船の積み荷はその流れ着いた海岸の持ち主の物になるのだが、生き残りがいた場合はそれは適用されないため、ジョンは殺されそうになるが、モーガンという紳士に助けられる。彼の話によると、金の在処を知っているため、どうやら父もどこかで生きているらしい。ジョンはモーガンの姪メアリーとともに、それを探っていく。モーガンの正体は? 難破屋の黒幕は? 死者の火は? 父は密輸商人だったのか? 積み荷は?

そんなこんなが、かなりのスピードで展開する。
まー、深みはないけど、読みやすい上に強引な展開ではないから、そこそこかな。
ただ、やはり、読み応えはない。
原題の『THE WRECKERS』は難破屋のこと。ああ、レッカー車もここからなのね。


まー、『ジュール・ヴェルヌの暗号』の口直し、『ドラキュラ崩御』までのつなぎとしてはよかったかな。
……って、まだ発売まで1週間あるじゃん。