「人民の、人民による、人民のための政治」アブラハム・リンカーン

うーん、今日にぴったりの書き出しだ。


珍しく映画をはしご。


一本目は『チェブラシーカ』。
題名からも想像がつくようにソ連映画
耳のでかいモンチッチみたいなチェブラーシカとワニのゲーナが主人公の人形アニメ
まー、旧ソ連と言うこともあって、どことなく説教臭い。どことは言えないんだけど。
このチェブラーシカが可愛いんだ。そのため、けっこう客が多い。
しかし、しかし、だ! チェブの野郎は自分がかわいいと言うことを知っているフシがあり、そこが鼻についてむかついた。
一方、ゲーナは自分がワニであるということを知っているため、哀愁漂う姿がいい。
3話やったんだけど、全部で4話あるらしく、DVDになったときに期待。


そして、二本目が、ここ2年ばかし見に行った中で一番の大作『猿の惑星
40分くらい前から並んだ。
感想は、一言、「つまらん」。
あー、つまんねーんだよっ!
連れにもわかるほど不機嫌だった。
SF映画として駄目、バートン作品としても最低、猿の惑星だと思ってると最悪、の三拍子。
あの『猿の惑星』は全編に緊張感があったけど、
今作はまるでメリハリがない。見てて展開が読めるし。
猿の格闘見せるなら、もっと猿らしい動きをしてほしかった。
所々にバートンらしさはあるものの、全体的にバートンの雰囲気は皆無。
バートンにSF撮らせるなよ。
彼は絶対にファンタジーの方が上手い。
いや、最近の作品には、フリークスへの愛が感じられない。
以前の情熱を取り戻してくれないと駄目だな。
早く『異形の愛』か『キャットウーマン』でも撮ってくれよ。
ラストはなんなんだろうな。
原作のラストへのオマージュと考えるべきか、単なるパロディなのか。
俺としては、ラストはただのおまけだと思ってる。
原作はピエール・ブール。おそらく読んだ人はそんなにいないだろうから、敢えて言っとく。
取り敢えず読んどけ。
ラストのショックは映画に比べるべくもないけど、構成としては小説ならではの技法で素晴らしい。
これをそのまま映像化してくれればよかったのに。
宇宙飛行士が手記を拾って読むって場面を、いつものバートン作品みたいに、
絵本か何かを読んでるって感じにアレンジしてさ。
2000円近く払うなら、原作とノベライズ3種でも買ったほうがマシかも。