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謎の蔵書票

謎の蔵書票

『謎の蔵書票』ロス・キング(早川書房)読了。


題名とあらすじに惹かれて買った小説。
なんにも情報を知らないで買った本だけど、個人的には、なかなか、いや、すげーツボ。


17世紀のイギリスが舞台。
俺の好きな三十年戦争と謎の本が絡んでくるだけでもたまらないのに、主人公は古本屋のオヤジ。
彼が、没落した貴族の未亡人から一冊の本の探求依頼を受けるところから始まる。
探せば探すほど謎は深まり、彼を狙うものまで現われた。
いったい、その本の正体は……?


て感じのあらすじ。暗号、禁書、陰謀、ヘルメス・トリスメギストス、そして羊皮紙。
たまらんねェ。再生羊皮紙なんてものがあるなんて、恥ずかしながら今まで知らなかった。
エーコに比べれば、その情報の密度は負けるけど、本(古本)好きならば、けっこう楽しめる小説だと思う。
まー、どれもこれも、手に取ることができない本ばかりだけどね。
薔薇の名前』も読まんといけないかなー。