アール・ヌーヴォー展

上野に『アール・ヌーヴォー展』を見に行く。


今から100年前の美術運動というか様式というか、芸術の潮流のこと。
今回の目玉はラリックの『蜻蛉の精』だけど、他にも見所はある。
ガレやドーム兄弟の花瓶やランプが沢山見られるというのは、かなりいい。
ミュシャとかロートレックのポスターがもっとあると嬉しかったけど、
今回はガラス工芸やブロンズ、ブローチなんかがメイン。
まー、ミュシャなんかは個別によくやるしな。


気に入ったのは、アガトン・レオナールの『ヴァンパイア』。
蝙蝠の翼を生やした女性のブロンズ像なんだけど、これがまた、もろにファンタジィ(笑)。
タクシル・ドア『貝殻付瓶』は蓋がちっちゃなウニの形をしているところがラブリィ。
アール・ヌーヴォーは曲線を多用するため、圧倒的に女性がモデルになっているものが多い。
ミュシャの絵を見たときから思っていたんだけど、この頃の像にしろ絵にしろ、人物像はひじょうに今の日本のマンガっぼいデザインだ。
なんか親しみやすい。『蜻蛉の精』のラリックの女性像はみんなそう見えるし、
レオナールの『スカーフダンス』という沢山ある磁器の人形は、海洋堂に飾ってあるフィギアの原型みたいだ(笑)。


絵画ではなくイラスト、的なものが生まれた頃なのかな。
近隣の方は行って損はなし。