20世紀SF3
- 作者: アーサー・C.クラーク,ロジャーゼラズニイ,ハーランエリスン,サミュエル・R.ディレイニー,J.G.バラード,中村融,山岸真,Arthur C. Clarke,Roger Zelazny,Harlan Ellison,Samuel R. Delany,J.G. Ballard
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 2001/02
- メディア: 文庫
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毎巻、巻末の解説はその時代のSFの流れについて書かれていて、
俺みたいに半可通なSF者には概説として勉強になる。
最近、バカな少年犯罪でよく漫画やゲームが言及されるのは、
マンソン・ファミリーが『異星の客』を引用していたことの繰り返しか。
カルチャー的なことから言えば、この頃のアメリカと今の日本はある意味近いものがあるのかな。
さて、感想。
印象に残っているのは
『復讐の女神』ゼラズニィ
ゼラズニィはあんまり読んでないんだけど、おもろいわ。なんかヴィジョンが漫画的。いや、だから好きってわけじゃないよ。
『コロナ』ディレイニー
一番印象に残ったのが『コロナ』。
最後で泣きそうになる。年とともに涙腺が緩んでしょうがないね。
カウンターカルチャーの頃だから、虐げられし者たちの物語もこの頃から増えてきたようだ。
『メイルシュトレーム2』クラーク
クラークはやっぱいいわ。
『2001年宇宙の旅』みたいな壮大な話じゃなくて、どうやって助けるか、みたいなエンジニア系の話のほうが好きだな。
『メイルシュトレーム2』もそう。
『リスの檻』ディッシュ
なぜか、以前、ディッシュとバラードがごっちゃになっていた時期があったけど、こうやって並べて読むと全然違うな。
『リスの檻』は名画(笑)『ホーリー・マウンテン』をどこか思わせる。
『月の蛾』ヴァンス
かなり面白かった。
なんとなくスラップスティック。もしかしたら、仮面にもっと深い意味が……。