ゴジラ
- 作者: 香山滋
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2004/11/11
- メディア: 文庫
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恐るべき核実験によって、太古からの眠りを醒した原始怪獣ゴジラ。船舶を没め、島を蹂躙したのち、ついに日本本土へと上陸する。怪獣の炎によって灰燼と化した東京―。戦火の記憶も新らしい人々は、ふたたび絶望の淵へと立たされた。はたして人類に平和への道は残されているのか?原作者・香山滋によるゴジラ関連作品を集大成するとともに「獣人雪男」を収録した決定版。
『シン・ゴジラ』大ヒットを受けての、急遽再販!
実は、『ゴジラ』第一作って、よく覚えてない……と言うか観たのか?
というわけで、結構新鮮に楽しめましたよ。
「官邸前でデモ抗議してる一団は東京ゴジラ団か?」とか「芹沢博士の友人がドイツ人だから、まずスパコンで協力してくれるのがドイツの大学なのか?」とか、『シン・ゴジラ』観た人なら発見があるはず。
また、今読むと「放射能の恐怖の具現化」というのはあまり感じられない。むしろ、台風などの天災に見える。
ただ、併録されてる座談会で城昌幸が「東京が破壊される様が生々しく戦災を思い出す」と語っていて、リアルタイムでは、現実の記憶とオーバーラップし、真に迫るものがあったことがわかる。その「あの時の恐怖/切迫感」を再現するという意味で、『シン・ゴジラ』は単なるリメイクではなく、2016年現在に合わせてブラッシュアップされていることがわかる。