ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章


『ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章』


シリーズ累計発行部数1億部を超える荒木飛呂彦の大ヒットコミック「ジョジョの奇妙な冒険」初の実写映画化作。東宝ワーナー・ブラザース映画が初タッグを組み、原作の第4部「ダイヤモンドは砕けない」を、三池崇史監督×山崎賢人主演でスクリーンに描き出す。共演には神木隆之介小松菜奈山田孝之伊勢谷友介ら豪華キャストが集う。美しい海辺の町・杜王町に暮らし、見た目こそ不良だが心根は優しい高校生の東方仗助は、「スタンド」と呼ばれる特殊能力の持ち主。仗助のスタンドは、触れるだけで他人のケガや壊れたものを直すことができるというものだった。一見すると平和に見える杜王町では、このところ不審な変死事件が続発しており、一連の事件が自分とは別のスタンドを使う者たちによる犯行だと知った仗助は、町を守るために立ち上がる。

スペインにしか見えない……


さて、いいとこ探しから行こうかな(ネタバレ注意)


かなりの不安要素だったスタンドのCGは、正直良かったですよ。
特にバッド・カンパニーは結構好き。


ディオのDの字も出さなかったのは、最適解じゃないかなぁ。
当然、原作未読の観客もいるし、もう存在しない過去のボスキャラについて話されても、混乱の元になるだけ。
ただ、それはそれで、新たな刈り込みが必要になってる気がするけど、それは後ほど。


仗助演じる山崎賢人は悪くなかったと思う。
原作と全然似てないけど、無理に漫画に寄せず、実写化コンバートに成功してる。
その逆が、承太郎。なんで、あんな薄っぺらい……
母親役の観月ありさはスゲー似てたw


良かったのはこんくらいかなぁ……


もう原作未読の状態には戻れないので、どうしても原作と比べた感想になっちゃうんだけど、
それ以前に、登校シーンの直後が放課後とか、仗助がキレた後にじいちゃんを生き返らせられないことが判明するとか、シーンのつなぎが意味も意図も不明で雑すぎる。


原作がA→B→Cという順番で、映画化に際してA→C→Bにしたのなら、そこに整合性を取らせないと変更した意味がない。
この映画においては、一事が万事そんな感じ。


アンジェロが逮捕前にスタンド能力持ってるなら、逃げられるんじゃないの? とか、細かいこと言い始めたら、きりないんだけど、ディオを出さないのなら、承太郎を出す必要もなく、スタンド能力を持った少年たちの独立した話として改変しちゃってよかったんじゃないかなぁ。原作でも、四部では承太郎はそんなに必要性が高くなく(吉良戦の要ではあるけど)、サーガの接続パーツとしての役割が大きいんだし。
制作陣が原作読み込んでるようにも見えないから、そんな賢いことできないか。
原作読み込んでるなら、アンジェロが襲うコンビニはオーソンに変更するよなぁ。


最近の漫画原作映画のように、まとめて撮影して前後編続けての公開かと思ったら、違うのね。
それなら、エコーズのスタンドは出さないか、ちょっとでも能力を発揮させてほしかったなぁ。


そして、最大の問題は、レッチリが登場しないので、誰が虹村形兆を殺すかというと、突然窓から飛び込んできたドクロ型の戦車!
改変するにしてもそれはないよ。
目立たず、平穏に暮らしたい吉良がわざわざ殺しに来るわけないじゃん。
というか、彼が黒幕? なんの?
しかも、なぜか、ここのCGだけがやたら安っぽい。なぜ?
なんの説明もないから、原作未読の人はホントにわけわからないと思う。
観客全員を「?」マークで覆うラスト。


続編やるの?


鑑賞後に語りたくなるから、そういう意味ではオススメw