Unfriended



『アンフレンデッド』鑑賞


パラノーマル・アクティビティ」「インシディアス」など数々のホラー映画をヒットさせてきたプロデューサーのジェイソン・ブラムが製作総指揮、「ウォンテッド」のティムール・ベクマンベトフが製作を手がけた、全編がパソコンの画面上で展開するホラー作品。ネット上にアップされた動画を苦に自ら命を絶ったローラ・バーンズ。彼女の死から1年後、ローラの友人たちがSkypeで他愛のない会話をしていると、見知らぬアカウントがローラ・バーンズとして話しかけてきた。ローラの死にまつわる隠された嘘が徐々に暴露され、それが明らかになるたびに、友人たちがひとりずつ謎の死を遂げていく。監督はロシア製ドラマ「エターナル 奇蹟の出会い」のレベン・ガブリアーゼ。

「地獄の招待状」を思い出した…


画面は(ほぼ)PCのモニターだけ、83分というリアルタイムで展開されるアイデア作品。この構成、ハッキングものとか恋愛ものでも上手く使えば面白く出来そうだなぁ。


PCモニターだけだと飽きそうなものだけど、画面上にはSkypeFacebook、メール、ネット検索が目まぐるしく現れ、その情報量は多い。ホントはちゃんと英語で全て受け取れれば、もっといいんだけどね……
もしや、若者のPC離れが話題になる日本では、PCでツールを使いこなす姿が違和感あったりするのかな?


それはさておき。


不自然になりがちな構成だけど、モキュメンタリーにありがちなそれがないのが巧み。
恥ずかしい動画が拡散され、自殺動画もYouTubeにアップされ、だからこそ、怨霊もネットワーク上に顕現する。そりゃ、幽霊の対処の仕方もググっちゃいますよw 
PCの中だけで物語が閉じているんだよね。
それだけに、隠しカメラの存在は今作の幽霊のそぐわない。「実は人間の仕業」というミスリードでもないし。
あと、超タイピング早いのに、コピペはショートカット使わないのは、演出だよね?w


怨霊のパワーによって、人間性が暴かれ、関係に亀裂を入れるゲームを強要される
主人公たち、というのも定番の展開だけど、全員モニター越しだから、怒りも許しも直接アクションに
移せず、感情だけが激化する。


想定以上に面白かったけど、ラストがなぁ……


以下ネタバレ。

主人公が最後に残るんだけど、あれは生き残らせるべきだよなぁ。
最後で、親友だったはずの彼女が、おもらし画像を撮影していたことが判明する。
彼女こそがローラ・バーンズの自殺の原因ということがネット上で拡散すれば、炎上確実で、今度は彼女が自殺するまで追い込まれる、というほうが、物語としての整合性も、SNS気をつけよう、というテーマにもなってると思うんだよなぁ。
なんで、幽霊が直接手を下しちゃうかなぁ。
製作者はこの辺の侘寂をわかってないよ。