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『疑惑のチャンピオン』鑑賞


長年にわたるドーピングにより、自転車競技界から永久追放を受けているロードレース選手ランス・アームストロングの栄光と転落の人生を映画化。イギリスのサンデー・タイムズ紙記者によるノンフィクションをベースに、「クィーン」のスティーブン・フリアーズ監督が描いた。25歳で発症したガンを克服後、「ツール・ド・フランス」で7年連続総合優勝の偉業を達成したランス・アームストロング。ガンで苦しむ多くの人々に勇気を与え、競技外ではガン患者を支援する慈善活動に尽力するアームストロングは、人々から賞賛を集める、まさにスーパーヒーローだった。しかし、1人のジャーナリストの追及により、アームストロングの衝撃の事実が次々と明らかとなる。アームストロング役に「X-MEN:ファイナル・ディシジョン」「ザ・ブリザード」のベン・フォスター

初めてツール・ド・フランスを見たのは、フジテレビの深夜のダイジェスト。
演出過多のいい悪いは置いといて、まぁ、『ライトスタッフ』のテーマとあいまって、もう胸を撃ち抜かれたわけですよ。スポーツ観戦興味ないのに。
見始めたのがインドゥラインが引退する前後なんで、ランスの連覇は直撃なんだよね。
フェスティナ事件ヴィランクもよく覚えてる。


だから、ドーピング発覚した時は、まさに「嘘だと言ってよ! ジョー!」状態。
いまだにちょっと思っちゃう。


見たくはない姿だけど、まぁ、明言はされていないものの、そもそもの睾丸癌もステロイドのやり過ぎに思えるよなぁ。
最初っからやってるんだもん。


プロだからやるのか、プロだからこそやっちゃいけないのか。
ドーピングの中心人物、フェラーリ医師は、もうジャック・ハンマーの博士みたい。


敢えてだと思うけど、作中、チーム名や選手名はほとんど出てこない。


この映画では、完全にランスは悪者なんだけど、ガンからの復活はホントに凄いし、その後のガン撲滅運動は(打算はあったにせよ)素晴らしい。
ただ、ドーピングスキャンダルから逃れるための圧力はひどいひどい。
ライトスタッフ』のテーマに値しない人物。
しかし、もう一人の中心人物、フロイド・ランディスが検査に引っかかった時の「なんで俺だけ……」というセリフに深い闇を感じる。
パンターニの「自分だけが虐められる」という晩年の言葉や、国際自転車競技連合への賄賂を見ると、少なくとも、当時はみんなやってたんだろうなぁ、という推測が自動的に導き出される。
改めて思い返すと、この頃ってディスカバリーチャンネルのチームだったから、そのマネーも流入してたのかなぁ、とかね。


ランス役のベン・フォスターは、横顔とか、サングラスした顔が本人そっくり。
マット・デイモンにじゃがいも混ぜたような顔のジェシー・プレモンスはフロイド・ランディス役。フィルモグラフィー的にも、今までで一番セリフが多そうw

偽りのサイクル 堕ちた英雄ランス・アームストロング

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シークレット・レース (小学館文庫)

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