Automata



『オートマタ』鑑賞


アントニオ・バンデラス主演で、人工知能と人類の未来や共存をテーマに描いた近未来SFスリラー。太陽風の増加により地球の砂漠化が進み、人類が存亡の危機にひんしている2044年。「生命体に危害を加えてはいけない」「自身で修理・修繕をしてはけない」というルールが組み込まれた人工知能搭載ロボット「オートマタ」が、人間に代わる労働力として必要不可欠になっていた。しかしある時、オートマタを製造・管理するハイテク企業で調査官として働くジャックは、そのルールが破られていることに気付く。ディラン・マクダーモットメラニー・グリフィスらが共演。監督は「シャッター ラビリンス」で注目を集めた新鋭ガイ・イバニェス。

SF史上に残る、まるで萌えないSEXロボットw


視点は『チャッピー』*1と同じなんだけど、見ているのはさらに先。


まず、『ブレードランナー*2や『マックス・ヘッドルーム』を思い起こさせる、有害な雨が降り注ぐ、スラム化した大都市の未来描写が嬉しい。
太陽嵐のため、衛星などはことごとく使えなくなり、文明は後退。こういうゴミだらけの町並みって、久々に見た気がする。


壊れたロボットを修理する余裕もなく、ロボットが歩行器を使ってゆっくり歩いている様子はおかしいと同時に、社会全体が疲弊しきっていることを見せてもいる。


まぁ、ここまで落ちたら、ホモサピエンスは滅びの道しかないよね。


国立博物館物語』*3は薀蓄マンガとしても楽しいけど、そのラストは、SFとしてかなり優れているんだよね。
今作は、それと全く同じ結論に達していて、個人的に高評価している。アメリカの作品で、人間を継ぐものが、ホモサピエンスのDNAを継がない、というのは珍しいと思う。


SF者にオススメだけど、すぐ終わっちゃいそうだなぁ……