The Martian



『オデッセイ』鑑賞


火星にひとり取り残された宇宙飛行士のサバイバルを緻密な科学描写とともに描いた、アンディ・ウィアーのベストセラー小説「火星の人」を映画化。極限状態の中でも人間性を失わず、地球帰還への希望をもって生き続ける主人公マーク・ワトニーをマット・デイモンが演じ、「エイリアン」「ブレードランナー」などSF映画の傑作を残してきた巨匠リドリー・スコットがメガホンをとった。火星での有人探査の最中、嵐に巻き込まれてしまったワトニー。仲間たちは緊急事態を脱するため、死亡したと推測されるワトニーを置いて探査船を発進させ、火星を去ってしまう。しかし、奇跡的に死を免れていたワトニーは、酸素は少なく、水も通信手段もなく、食料は31日分という絶望的環境で、4年後に次の探査船が火星にやってくるまで生き延びようと、あらゆる手段を尽くしていく。

「(.Y.)おっぱい」がなかった……


大ヒット映画に文句言うのは中二的で嫌なんだけどw、正直、もっとオモシロイと思ってたんだよなぁ。


ミュージカル/コメディ部門!なんて散々騒がれていたから、もっとガンガンにディスコミュージックがかかると思ってたんだよね。
そういう意味では『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー*1の方が印象的。


と言いつつ、凄い面白かったよ。
結構長い(142分)けど、退屈しないし。
オススメできる一作。


こんなに笑ったハードSFはない、という軽妙な原作*2を、リドリー・スコットマット・デイモンが映画化!?ってイメージ違うよなぁ、と思ってたんだけど、いざ見ると、これでいいよね。
原作のイメージだけで映像化すると、もっとコメディ寄りの俳優の方がいい気がしてたんだけど、宇宙飛行士としてなら、マット・デイモンのヒーロー顔のほうが「らしい」いんだよね。まぁ、マイケル。ペーニャがいるから、どうでもいい失敗しそうでヒヤヒヤしますがw
原作の「コミカル=明るいSF」というのが、リドリー・スコットの真面目さを触媒として「明るいSF=ポジティブ」といい化学変化を起こした気がする。
今だから言えるけど、最初からコメディとして撮っちゃうと、ちょっと滑り気味になったかも、という気がするなぁ。


ちなみに、Youtubeで公開されてるミニ映像はけっこうコミカル。





触り方がエロいw


物語というものは、なんらかのトラブルがなければ進まないけど、今作はそのトラブルに人間の悪意が介在せず、物理・自然法則だけが敵で、主人公ワトニーがトラブルを解決すること自体が、次のトラブルに繋がる、という構成が映画の推進力になっている。
基本、善人しか出てこないため、余計なストレスもなく、ワトニーの苦難に集中できる。
原作では、ワトニーのパートとNASAのパートが「ボケとツッコミ」的な関係にあるんだけど、映画ではそれは再現されないかわりに、地球側に色々面白スタッフが用意されている。名前忘れたけど、物理計算する彼、いいよね。あと眼鏡っ娘
エルロンド計画にショーン・ビーンがいると、志半ばで倒れそうに見えちゃうけどw


一番楽しみにしていた「おっぱい」がなかったのがほんとうに残念…
ディレクターズエディションには入ってたりするの?
その代わり、「アイアンマン」は多めw
また、「アクアマン」も本編では出てこなかったけど、フッテージで満喫できます。



あんなに明るかったワトニーも、またブラックホール近傍の変な星でひとりぼっち*3になってしまい、今度こそおかしくなっちゃうんだけど、それはまた別のお話(混ざってる!)