Ant-Man



『アントマン』鑑賞


アベンジャーズ」シリーズや、それに連なる「アイアンマン」「キャプテン・アメリカ」など数々のヒーロー映画を成功させているマーベルスタジオが送り出す、体長1.5センチのヒーロー「アントマン」の活躍を描いたアクション作品。仕事もクビになり、養育費が払えないため最愛の娘にも会えないスコット・ラング。そんな崖っぷちのスコットに、謎の男ハンク・ピムから意外な仕事のオファーが届く。それは、体長わずか1.5センチになることができる特殊スーツを着用し、「アントマン」になるというものだった。選択の余地がないスコットは渋々ながらもアントマンとなり、人生をやり直すための戦いに乗り出す。スコット・ラング役で「40歳の童貞男」「ウォールフラワー」のポール・ラッドが主演し、ハンク・ピム役で名優マイケル・ダグラスが共演。監督を「イエスマン “YES”は人生のパスワード」のペイトン・リードが務め、当初はメガホンも取る予定だった「ショーン・オブ・ザ・デッド」のエドガー・ライトが脚本を手がけた。

『エイジ・オブ・ウルトロン』*1がイマイチ、アガらなかったので、アメコミ映画熱が急降下してたんですが、いや、これは、MCUの中でも上位だなぁ。『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー*2の次くらいに好きかも。


エドガー・ライトの監督降板は残念だけど(MARVEL的には、作家性の強い監督はMCUの統一に邪魔ってことかなぁ)、かなりそのテイストは残しているようで、コメディタッチなのが楽しい。御大はどこで出るんだろう? ということも忘れちゃうほどMARVEL臭が薄い。
そもそも、これ単発で楽しめるのがいいよね。


主人公スコットは「40歳無職バツイチ前科アリ」で愛しい娘にも会えず、やむなく忍び込んだ屋敷にスーツがあったため、二代目アントマンを襲名する羽目に。スコットの仲間がまたボンクラw
一方、敵のクロスも師匠のピムに見返したいのと儲けたいという野望で、これまでの世界や宇宙の存亡をかけたシリーズに比べて非常に小市民的。会社を消滅されちゃった時の顔がちょっとかわいそうw
壮大なヒーロー物を期待してる人には物足りないかもしれないけど、フェイズの境目の息抜きにいいんじゃないかな?
それでも、スコットもピムも、我が身に変えても大事な人(娘)を守りたいというヒーローの根幹をしっかり持ってるんだよね。


「小さくなれるヒーロー=誰かの肩に乗ってるだけ」というキャラクター像を、拡大縮小が自由自在ということは、こんなにも変幻自在なアクションができるというブラッシュアップがされているし、ミニマムな世界における近くの変容も、きかんしゃトーマスで見事に表現。
アリちゃんもカワイイし。


最初から最後まで、軽妙なテンポが崩れることがないのも評価点。
ルイスの口笛が「イッツアスモールワールド」だったり、ピムの荷物検査がいちいち映るのは『ウォール街*3だよね? そういうくすぐりも楽しい。ゲッコーも枯れていい感じになったなぁ(混ざってる!)
CMにあった「アントマンて名前はどうにかならない?」がなかったのは凄い残念だけど。


エバンジェリン・リリーはホント、マンガ顔だよなぁ。彼女のワスプ姿も早く見たい。
元祖ワスプは量子時空を通り抜けて、『X-MEN』に出ちゃうというのはどうか?w